デュボワのパブリックエデュケーション活動

"創造的歯科医療"時代の序幕

2012年1月1日 DENTAL DIAMOND掲載

新しい医療に対する敏感な価値観

 アメリカでよく使われる格言の一つに、"It's not easy to be change a system, but you can change! " があります。組織や制度を変えるのはいつの時代でも容 た易くはありません。しかし、私たち歯科医師の意識改革は、個人の努力で如何ようにも変えられます。従来の回復的歯科医療で歯科医業が成り立つ時代は、終焉を迎えようとしています。しかし、これこそ倫理観を携えた歯科医師として誇るべき事実です。  マーケットにおいても、そのことが鮮明に現れてきています。消費者である患者は、繰り返される高額の歯科医療にもはや価値を見出せなくなってきているのです。それよりも、通院回数は増えても健康を守る、治療した歯をできるだけもたせる、きれいな人工物による修復よりも生まれもった白い歯をより白く美しく健康に維持することに価値を見出すように進化してきているのです。そのために必要な矯正治療に対しては年齢を厭わず、ヘルスプロモーションにかかる年間コストを十分に理解しています。これこそ回復的歯科医療のニーズから創造的歯科医療のニーズへの変化、歯科医療に対する価値観の変化の現れです。  "審美歯科の医療概念"が普及するときも、歯科医師の意識より患者の意識のほうが先行していました。何より、新しい医療に敏感な価値観を備えていたのは患者のほうでした。

The Choice アンチバイオティクスからプロバイオティクスへ

 近代西洋医学の立役者を上げるとすれば、やはり外科手術と抗菌薬でしょう。東洋医学やそれまでの西洋医学において、細菌の存在は明らかになっていませんでした。その存在が明らかになってからは、細菌を人体に害をもたらす侵入者として、アンチバイオティクス(抗菌薬)をもって徹底抗戦してきました。次から次へと開発された抗菌薬。しかし、細菌も次から次へと耐性をもち、抗菌薬の開発の限界から、製薬メーカーの新薬の開発は減速してきています。  一方、同じ常在菌でも体によい細菌と悪い細菌がいることがわかってから、いわゆる善玉菌と悪玉菌の存在が取り沙汰されてきました。更に、細菌との共存による利点に注目が集まり、相次いで新しく体によいとされる細菌が発見され、その菌を体に取り入れて健康維持に役立てようという新たな概念が生まれてきました。それがプロバイオティクスです。つまり細菌との共生です。あるいは、体によいとされる細菌と悪いとされる細菌を戦わせることで体によいフローラのバランスを保ち、その結果、宿主との良好な共存共生を期待するという考え方です。  歯科領域においても、大量のリサーチをもってエビデンスを確立した製品がようやく登場しました。BioGaia 社(スウェーデン)の『プロデンティス[L.. ロイテリ菌(Lactobacillus reuteri Prodentis )]』です。この製品は強力なロイテリン産生により、口腔内病原菌を抑制する菌株とマクロファージを沈静化し、TNF- α(炎症促進物質)をブロックして炎症を軽減する菌株の2菌株で構成されています。う蝕、歯周病に関与する口腔病原菌を減少させながら口腔内フローラを整え、プラークを抑制し、更に歯肉炎のサイトカインを減少させ、歯肉からの出血を減少させる効果があります。プロバイオティクスは、当然、治療に用いることができますが、本当に効果を発揮するのは歯周病治療後のメインテナンスの段階です。


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