整心精神医学は、医学的には病的とは言えないが、全くの健康ともいえない精神の状態が、心身の病気になる前に、健康回復を図る、あるいは正常域の精神状態が、より健康的で前向きな洗練された生き方(ビューティフル ライフスタイル)を目指す精神状態になるように、心のブラッシュアップを目指す新しい精神医学の概念です。
精神科・心療内科との違い
整心精神医学は、精神科や心療内科と違い、症状の発生前の状態を対象とします。
専門範囲 | |
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精神医学 | 不安、抑うつ、不眠、イライラ、幻覚、幻聴、妄想などの精神疾患を専門に扱います。 |
心療内科学 | 原因に心理的な因子が関係する動悸、息苦しさ、過呼吸、ふるえやしびれ、めまいなどの身体疾患を専門に扱います。 |
整心精神医学 | 主として心の悩みが心身の病的な状態に至る前に、心の健康回復を図ります。 |
美容整心精神医学 | 外観の障害や外観の美へのこだわりで悩む方に特化した整心精神医学のことです。形成外科、美容医療のメンタルサポートを行います。 |
健康の考え方
心身の健康は、体と心のリズムが、リズミカルに振動し、互いが共振している状態であると考えます。したがって、心と体の健康は互いに干渉し、一体であると捉えます。どちらかの波動が乱れると心身の健康が損なわれ、やがて病的な状態になります。
私達は、それらの波動の動きを統制する機能(自律統合性機能)がもともと人間にはあると考え、その機能の回復、維持、増強が医療の基本と考えています。波動の乱れが、精神医学的支援なしで回復可能な状態を扱うのが整心精神医学です。
美容整心精神医学を実践するクリニックです。
ここでは次のような悩みをお持ちの方に、さまざまな方法を駆使して解決にあたります。
「外観・美容の悩み」を持つ人
純粋に美しくなりたいと思っているのか、強迫性障害・依存症など精神疾患が原因で悩んでいるのか判断つかない状態の方に対して、精神疾患かどうかを診断したうえで、美容整心精神医学と精神医学のどちらが適しているか判断します。
その上で、形成美容外科医と精神科医の両方の立場から、悩みの具体的な相談に乗り、ゲストに合った治療方針を提案します。
Case1形成外科手術前後のメンタルケア
外観の障害という形成外科的な悩みをお持ちの方は、程度にかかわらず精神的なストレスを持っていると思います。その方を精神的に支えることは、形成外科的治療を円滑に進めるためにも、手術治療の効果を高めるためにも有用で、社会生活からの復帰をスムーズにします。
また、形成外科医としての経験を踏まえ、形成外科的治療のセカンドオピニオンの相談にも乗ります。
Case2美容外科手術前後のメンタルケア
手術を受ける判断が正常に下されているか、精神科医の目線で判断し、中立的な形成外科医の立場からセコンドオピニオンを提示します。また、術後の悩みの相談にも乗ります。
手術に当っては、長年培った知識経験と人脈から大学病院、基幹病院、個人クリニックを問わず、希望に沿った最適な形成外科医、美容外科医、美容皮膚科医を紹介します。
「自傷行為」を繰り返す人
自傷行為のきっかけとなる心理的な要因を診断します。
精神疾患ではない場合、整心精神医学の観点から、ゲストの援助を行います。
なお、ご家族の自傷行為でお悩みの人へもアドバイスを行います。
また、過去に自傷行為を行ってしまった方に対して、形成外科医の立場から、自傷の傷跡の相談にも乗ります。
「生きがい、やる気の喪失」などの悩みを持つ人
生きがいややる気を感じることができないような精神状態にあり、日常生活へ支障のある方に対して診療を行います。
この悩みが精神疾患によって引き起こされているものなのか判断出来ない境界上にいる方を対象に、整心精神医学の治療を行います。
整心精神医学では、悩みを抱えるゲスト一人ひとりにあった治療法を探し、ゲストに合った個別の治療法を確立していきます。
1.生活リズムの回復
日中の生活リズムの乱れは体内時計や精神的なリズムを乱すことになります。
そのため、ゲストにはまず生活リズムを乱す原因となる行為を正し、「ルーティーンの習慣」を身につけてもらいます。
2.脳のリセット
脳をリセットし、脳から伝わるストレスの刺激を遮断することで、心身のリズムを改善します。
脳のリセットには、さまざまな方法があり、その中からゲスト一人ひとりに合った方法を模索し、効率的に改善出来る方法を探します。
3.免疫精神療法・カウンセリング
精神分析学の手法で病態を認知し、精神療法とカウンセリングを行います。
ストレスは免疫を著しく弱めてしまうという観点から、良いイメージを想起させる「サイモントン療法」を取り入れ、ポジティブな生活を目指します。
※サイモントン療法とは
サイモントン療法とは、米国のカール・サイモントン博士によって開発された、ゲストにポジティブな感情を与えることを目的とする心理療法です。
4.薬物療法・サプリメント
原則として薬物は使用しませんが、応急的に必要で、十分に効果が期待出来る場合に限り、必要最低限の薬物治療を行います。
また、サプリメントも免疫力を高めてくれるものがある場合に限り、ゲストへの有効性を確認の上、使用していきます。
5.食事療法
分子整合栄養医学に基づいた食事療法で、不足した栄養素を補い、免疫力の強化を目指します。
また、腸内環境が心の不調に関連するという臨床報告に基づき、腸内細菌善玉菌を増やすような食事指導も合わせて行います。
※分子整合栄養医学とは
身体を分子のレベルで考え、不足している栄養素を見極めることです。
6.化粧療法
ゲストが行う化粧から心理背景を読み取り、それがどのような意味を持つのかゲスト自身に気づかせることで、正常化への道筋を発見してもらいます。
また、正しい化粧という行為を通じて脳をリセットし、自信の回復をはかり、免疫力を高め、心の正常化に導きます。
日本形成外科学会認定医
日本形成外科学会会員、認定医、評議員、理事歴任
昭和48年 慶應義塾大学医学部卒業、同形成外科学教室入局
昭和50年から4年間、慶応大学医学部関連施設にて一般外科、脳神経外科など外科系研修。
昭和55年 パリFOCH病院に留学、Dr.Tessierに師事。頭蓋顔面外科cranio- facial surgeryを研修し、本邦に導入する。
昭和57年 慶応義塾大学医学部形成外科専任講師
昭和63年 同上助教授・准教授(名称変更)
平成22年 同上退職、群馬会群馬病院(精神科病院)勤務
平成26年 群馬病院退職
「自律統合性の規範」の創発から美容精神医学の概念が出来、それに基づく臨床実践を決意し同上を退職し、クリニーク デュボワの先制医療に参加。